フランス旅話・3
フランスの旅のお話、今回が最後になりますが、
旅の思い出四種の神器 です。
まず、一つ目はモン・サン・ミッシェルの記念コイン。
フランスのあちらこちらの観光地では、2ユーロで記念コインガチャガチャみたいなものが置いてあります。
凱旋門も魅かれたのですが、、欲張りはいけない様な気になって、今回は一つだけにしました。
お金を入れたと同時に下から出てくる速さにちょっと驚きでした。(一瞬、入れたお金が戻って来たのかと思うほどの素速さです)
二つ目、この発色に一目惚れしました、ピンクのポーチ。
凱旋門からエッフェル塔付近まで歩く道の途中、薬局に置いてあったポーチです。
ポーチだけでも良かったのですが、中に石鹸が4個も入っていて、もう1種類の釜口の形がとても可愛いポーチは、友達の
お土産に。この中にも石鹸が4個。さらにお土産に石鹸を6個購入し(しかもかなり大きいです)、私は合計14個の石鹸
を持って、凱旋門の合計173段(誤差あり)の階段を昇る羽目になりました。。この旅で一番きつかった瞬間です。
三つ目、オペラ・ガルニエのショップで購入した、バレエ・シューズのキーホルダー。
これは、包装のまま開けていません。どうしてか、、?
これを包んでくれたのは、黒人のとても素敵な店員さんでした。私も友人も、とにかくその人の格好良さに参ってしまっ
たのです。ダンサーの方なのか、身長は180CM位、細身で、顔が小さく、スキンヘッドで10頭身はあるのではない
か、というくらい足が長い! まず、その細長いフォルムに圧倒されました。
そして、「プレゼント用にして欲しい」と言ったところ、かなりお客さんが並んでいたにも関わらず、すごく時間を掛け、
丁寧に丁寧にリボンを作り、包んでくれました(お客さんを待たせることに罪悪感が無いんですね)。その作業をしている
時の後ろ姿の美しかったこと。ズボンを腰パンではいていて、ベルトもジーパンもだらしがなく斜めにずり落ちているはず
のその姿さえ、ミロのビーナスかと思うほどの美しさで(男性ですけど)。身体バランスの美しさですね。彫刻のようでし
た。
なので、この包装も含め、旅の思い出となってしまったのです。開けられません、、
四つ目、切符で作られたシャツ
小さくて見にくいかもしれませんが、切符を折って、シャツにしてあるものです。
これは、サン・ジェルマン・デプレ辺りのパン屋さん併設のカフェで、隣にたまたま座ったフランス人夫婦の奥さんがくれ
たものです。
私と友人は、パン屋さんの奥がカフェになっているお店に入り、パンと飲み物を食べたかったのです。が、出てきたメニュ
ーはデザートの時間のせいか、ワッフルやケーキのものばかり。「あっちに置いてあるパニーニとサンドイッチをここで食
べたいのです。」ということを説明するのにとても大変な思いをしていました。三つのパンを頼んだのですが、三つのお皿
に何故かそれぞれレタスが添えてあり、「値段は同じだから」という。セット料金なんだかなんだかさっぱりわからない状
況でしたが、もうとにかく食べることにしました。
すると、隣の席に座っていた夫婦の奥さんが、このメトロの切符を私たちのテーブルの上に置きました。
私が、「あー、切符だ」と言うと、ニコニコ頷いて、「ここのところが、シャツのネクタイになっているのよ」というよう
なことを言っていました。フランスの地下鉄では、一度入ったら一枚の切符でどこまでも乗りついでいけ、駅を出る
ときに切符を回収されないので、ポケットに入れたままになっていたりして、こういう風に折って遊ぶのかもしれません。
私は何かお返しに、と、カフェに置いてあったナフキンで、「羽ばたく鶴」を折ってあげました。(ナフキンが厚手だった
ので、普通の鶴は無理だった)。「羽ばたく鶴」とは、知る人ぞ知る? 羽をばたばたと動かすことが出来る鶴です。
そのご夫婦の前で羽を動かしてみせると、衝撃だったのか、「オー!!」と歓声を上げてくれました。気難しそうだったご
主人も「トレビアン!」と。
私は、「おぉ!本物のトレビアンを頂いた!」とちょっと感動しました。そして、日本の折り紙技術を誇りに思い、それを
フランス人の前で見せられた事に何か、日本人として、やったぞ、みたいな気持になり、大変満足したのでした。
その「羽ばたく鶴」を奥さんにプレゼントし、羽ばたかせ方を伝授し、私たちはそのカフェを後にしました。
ということで、これ以外にもいろいろな思い出や出会いはたくさんありますが、この辺で。
今回のフランスでは思いのほかフランスの方とたくさん話をしました(しようと試みた)。
それが、私はとても楽しかったです。
色々と歩きまわりましたが、今回はほんの序章。入口を覗いて来た感じ。
これから何度も行きたい国になりました。
ロロコ